その昔といってもひと昔前に繊維産業を中心として日本の製造業に朝鮮戦争という大きな追い風が吹きまして、誰が名付けたのかガチャマン景気(がちゃ万)という時代がありました。(資料によると1950年から1970年台)

語源は至ってシンプルで機械を一回ガチャンと動かせば1万円の儲けになるという意味で、今の製造業を取り巻く状況と比べたらまさに製造業の黄金時代がかつて有ったと言うことです。

実際には繊維業界だけでなく日本にモータリゼーションブームが沸き起こった際には、自動車部品を作っている下請け工場でもプレス機を一回ガチャンと動かせば万の現金が本当に入ってくるガチャマン景気が有ったと言うことです。

もちろん今でも独占企業だったりその業界ではオンリーワン企業の中には、未だにガチャマン景気が残っているとは思いますが非常に稀な存在だと思います。

さて過去20年間を振り返ってみますと携帯電話の普及に始まって地デジへの切り替えですとか、太陽光発電ブームですとか、あまり大きく書けませんが大震災ですとか製造業に対する追い風となる外的要因が大小含めて幾つか発生しましたが、局地的に潤っただけで業界全体で5年以上にわたって景気が良かった事はなかったですよね?

需要と供給の関係が単価に反映しない?

需要と供給の関係というのは確か小学校で学んだ記憶がありますが、供給に比べて需要が上回った場合、価格(単価)が上昇する市場原理が働く筈・・なのですが、あっという間に生産力が需要に追いついてしまうのか、価格の下げ圧力が出てくるのか、全体的な底上げにつながっていないような気がします。

というか製造業における上流が強くなりすぎた?

基本的にメーカーが上流に位置しましてその下にピラミッドが形成されているわけですが、上流部の力が強すぎますと値下げ圧力が比例して強くなりますし、系列を無視して部品を調達するといった行動が出てきたりしてしまうのですよね?

今後TPPの加盟などの要素が入ってきてしまいますと、更に景気回復して業界全体の底上げが難しくなってしまうような気がするのです。

スマホ特需とガチャマン景気

スマホというのは部品点数が少なくて機械的な要素が少ないので開発費は嵩みますが、製造コストはガラケーよりも安いと言われています。

ほんの短い間でしたがスマホのパーツメーカー業界にガチャ万があったと聞いた気がしますが短期で終わってしまったようですね。

[ad#as]