今回のコラムでは少しグローバルな話を書こうと思いますが、製造業において中国や韓国(以外にも人件費の安い東南アジア全体との競争)に勝つ方法についてです。

多くの経済学者の提案は技術革新や高付加価値・・までは良いと思うのですが、どうも新自由主義的というか新古典派経済学と言いますか、国際競争に勝ち残るためには規模も必要みたいな話が多いように感じます。

日本の製造業の強さの秘訣は巨大なピラミッド構造

護送船団方式とか系列がまるで諸悪の根源のように海外から日本に乗り込んだ青い目の経営者たちは、系列による部品調達の仕組みを徹底して排除したことは記憶に新しいと思いますが、その結果どうなったのかご存知ですよね?

単にお客と販売者になってしまって情報の共有が充分できないからイノベーションが生まれて来なかったり、お互いにアイデアを出し合いながらより良い製品づくりやコストダウンのアイデアが出てこなかったり、部品調達系列の破壊によって一時的に調達コストの削減が出来ましたが、中長期的に考えて失ったものは非常に大きいと思います。

すそ野の広さは層の厚さであり守備範囲の広さと言えるでしょう。

それを国際競争に勝ち残るために規模を追求していかないと、巨額の研究開発や設備投資が難しくなるといった論調が目に付くのですが、それが全てだと言えるでしょうか?

確かに年々製品の開発費用も多額になっていますしプロダクトライフサイクルも短くなっていますし、資金力がないとコストを吸収できない部分も有るでしょう。

しかしその規模とコストだけに目を向けていて良いのでしょうか?

巨大資本化のリスク

資本的な話をすれば上場企業の過半数が外国人投資家の株主構成になってしまっているなんて事も有りますが、ひとたびメーカー不審とか大規模なリコールみたいな事が起こったら、誰もカバーもリカバリーも出来ないのです。

まぁそんな事は置いておきまして国際競争が激しくなってくる中で、規模の追求をやっていてもある意味では脆くなるだけですし、基軸通貨を持っている国家や国際金融資本に勝てるわけは無いのです。

そんななかで競争に伍して打ち勝って行くためには広いすそ野を持っている懐の深い産業構造を目指していく必要があると思うのです。

大きな恐竜は滅びてしまいましたが、小動物は生き残って今日に至っていますからね。

私は以上の事が中国や韓国に打ち勝つ方法だと思うのです。