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私の記憶の限りでの話になりますが、バブル経済真っ盛りの頃は原価管理というのは二の次で、メインは高付加価値の追求であり、いかにして毎年上昇していく人件費などのコストを上回る利益を出していくかに頭を使っていたと記憶しています。

はっ!毎年人件費というのは上昇するのが当然の考え方で、それは労働者にとっては毎年の昇給を意味しますし、経営側にとっては毎年のコストアップ要素であったわけです。

もちろん今も昔もより安くて良いものを買うという考え方が根本に有りましたし、コスト削減をしてなかった訳ではありませんが、それは毎年人件費を含めた固定費が上昇するという当たり前の考えを前提にしていたものだったのです。

さて話を原価管理にさせて頂きますが、特に値下げ交渉をする側に人件費の上昇を織り込むという意識は微塵もなくて、今いる正社員を派遣社員に置き換えて人件費を削減すればとか、機械化によって10人必要だった人員を半分にして同じ生産をさせる・・のような果たして労働の目的はなんでしたか?という値下げ交渉が横行してはいないでしょうか?

人件費を増大させない国は衰退する訳

国の豊かさを図るバロメーターとして名目GDPという世界共通の指標があります。

名目GDPの中には個人消費も大きな割合で有るのですから、人件費が伸びなければ当然GDPも伸びないとかマイナスになって国全体が貧しくなってしまうわけです。

原価管理をしっかりするとコストがわかるが値下げの余力ではない

真面目で誠実な国民性だからなのかもしれませんが、高い利益を上げることよりも適正価格ですとかならまだ良いのですけど、自ら価格競争に歩みを進める企業が出てきてしまうのです。

もちろん値下げ圧力をかけてくる発注元との交渉を好き好んでやる経営者は居ないと思います。

◎原価を把握する事によって赤字受注をしなくなる

☓原価管理で原価がわかる事で、値下げの余力がわかったので値下げ交渉に応じてしまう。

後者の場合でも赤字ではありませんし、利益を確保して受注しているのですから間違いではないとい事になりますが、より利益を確保するという正しい方向には進んでいないと思うのです。

場合によっては営業マンは原価管理を知らない状態で価格交渉に望んだほうが良い場合もあると思うのです。

私が営業マンだった頃の経験ですが、役職に応じて営業マンには値引き権限が与えられるのですが、営業マンによってはいつも自分の権限いっぱいに値引きする事が当たり前の人も居ました。

ですから原価管理をやった上で、それを運用したり交渉するのは人が行うという事を忘れないほうが良いと思うのです。