飽和市場とヒット商品と斜陽産業
一般に言われているヒット商品を大雑把に分類しますと全く新しいカテゴリーで市場を開拓してヒット商品になった場合と、もう成熟産業と言うか飽和市場であっても工夫によってヒット商品を生み出した場合に分類できますが、世の中に製品が溢れているからかもしれませんけど飽和市場から出てきたヒット商品のほうが確実に多いのが現状です。
振り返ってみますと日本の製造業はあるものを改良して本家を凌ぐのが得意なのですから、市場が飽和している今こそ日本の強さを発揮できる時ではないでしょうか?
【家庭用無煙焼肉コンロやきまる】
先ほどヒット商品のニュースを見て面白いなと思ったので取り上げるのですが、家庭で焼肉をするために必要なホットプレートとかコンロの類は誰が考えても飽和市場ですし、ガスや電気や炭火で肉を焼くという単純な構造ですから、画期的な新製品が出るとは誰も思わないわけです。
詳しい仕組みは良く分かりませんがとにかく温度とかを工夫する事によって、家庭で無煙焼肉を実現したという事ですが実売価格で5千円台という手ごろな値段もあって品薄状態が続くヒット商品になっています。
安売りコスト競争
飽和市場に出てくるヒット商品は価格競争とは無煙じゃなかった無縁の世界で全く新しい市場を開拓する時に発生するリスクに比べて非常に低いリスク・・というか今ある製品のたゆまない改良の結果でしかないわけです。
第三者が無責任に発言させていただきますと、コスト削減に血眼になるだけでなく今ある製品の更に上を行く製品開発に余念が無い企業にはヒット商品が生まれるチャンスがあるという事ですね。
量産になると海外にの弊害
そりゃデフレが続いていますし安いほうを買うという行動は今も昔も変わりませんから、量産品になると製造コストの安い海外生産になってしまうのも仕方が無いのかもしれませんが、今作っている製品の改良や改善を行うのは作っている現場以上に良い場所は無いと思うのです。
ヒット商品が生まれるのはイノベーションみたいな横文字からじゃなくて飽和市場・成熟産業からのほうが多いのですから、それを捨てて先進とか先端にだけ走るというのはわざわざ得意分野を捨てているだけのような気がするのです。
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