ドナルド・トランプ大統領の誕生によって少なくともアメリカのTPP加盟の目は潰えた訳ですが、当初よく言われていたTPPというのは中国包囲網といっていたわけですが、日本はどうなるかですとか中国はどうなるのかについて考えてみたいと思います。

まず元々TPPが中国包囲網という事自体が眉唾ものの話で、TPPに入って更に別の国とFTAを結ぶことだって出来るのですから何が包囲網なのかはよく分かりません。

実はTPPに日米が加盟したほうが中国製造業にとってチャンスだったかもしれません。

まず中国の日本に対する輸出は基本的に商社を通じての取引が半分と、日本企業の中国進出による中国現地生産品の日本への輸出になってきます。

そして先に書いたとおりに日本と個別にFTAを結ぼうとした場合の障害は殆ど無いのですから、日本がTPPに加盟した場合は日本の商社を通じて巨大なTPP市場にアクセスが出来るようになるわけです。

でないとTPP加盟国が未加盟国を排除するような事をしてしまうと、自由貿易を拡大したいのか少し規模を大きくした単純な保護主義なのか分からなくなってしまいますからね。

アメリカ製造業が中国から製造現場を取り戻せるかは未定

アメリカ人が身につけている衣料品は洋服から靴に至るまでアメリカ製を身に着けている人は今は皆無なのだそうです。

それはさておき2つのアメリカ国内に製造現場を取り戻すためには2つの事を実行する必要が有ると考えます。

関税の設定

為替操作を行ってドル安にするとい方法も無いことは有りませんが、それはアメリカの国力まで落としてしまいますから、関税で壁を作る以外に割安の輸入品をストップさせるためには輸入関税を創設する必要があります。

トランプの行動力を持って創設出来るかどうかという感じですね。

設備投資と労働力の確保

アメリカ国内で物を生産しなくなって数十年の歳月が流れてしまっていますから、製造業の復活をするためには多額の設備投資が必要です。

金融機関は二の足を踏むと思いますが、国家プロジェクトとして投資を行うかどうかですね。

もしその設備投資が行われたのであれば、それだけで巨額な設備投資がアメリカ国内に実施されると、アメリカ国内の景気が一気に良くなりますね。

中国経済の行方

中国経済の崩壊を願っている人が多いようですが、巨大な内需を抱える国ですからアメリカがTPPを批准しようと撤退しようと、崩壊する可能性は非常に低いです。

逆に崩壊したほうが人民元の価値下落によって日本の製造業にとって、非常に手強くなるのでは無いでしょうか?

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