価格の決定方法
悪貨は良貨を駆逐するという諺が表現的に適切なのかどうか分かりませんが、世の中を見ていると価格設定においてコストをできるだけ安くして価格競争力で市場を開拓しようとしている企業と、反対にどうすればより高く売ることが出来るのかを考えている企業があります。
一般的な価格の決定方法として優等生的な答えとしては
- 市場価格から販売価格を決定する
- 製造原価(コスト)に必要な利益を上乗せして販売価格を決定する
- 先に販売価格を決めてしまって、それに合わせる形で製造コストを調整する
基本的には上記の3つで市場価格もコストも全く関係なく、どうすれば極限まで高く販売できるか脳に汗をかくという発想は無いのです。
ご存知だと思いますがダイヤモンドの話をしますが、このダイヤモンドというのは本当はごくありふれたく石で、鉱山は沢山見つかっています。
けど高く売るためには希少価値を維持しなくてはいけませんから、取れすぎたダイヤモンドは廃棄処分していると言うことです。(昔よくあった価格暴落で野菜を廃棄しているのと同じ理屈です)
会席料理というのも、少ない材料で高いお金を取るために考え出されたという話を聞いたことがありますが、1品1品に、どこで取れてとか能書きを付けて大きくて立派な料理なお皿に少し入れて出すという仕掛けをやっていますよね。
製造業に目をやりますとスマートフォンがそれに該当します。
スマートフォンというのは部品点数的には少ないのはご存知だと思います。
開発費は相当にかかったかもしれませんが、製造コストは従来のフューチャーフォンよりもかかっていないのですが、販売価格は高くなっています。
高く売るための戦略を考えてそれを実行したという事です。
ただ高く売ろうと希望するだけじゃ駄目で戦略を深く考えている人が居る
ブランド物にしてもひと昔前に流行ったボジョレー何とかも、普通に良いものを作って市場価格によって販売価格が決定したわけではなく、最初からどうすればより高い価格を設定して消費者が購入するかを考えて戦略を練って実行した結果でしか無いわけです。
日本には良い技術が沢山有るのだから・・
より高く売るというと、あまり良いイメージと思われないのが日本でそれが日本国内に限定しての話だとOKなのですが、グローバルな競争社会で日本の製造業が競争していく場合、まずは原価の20倍で売るためにはを徹底して考えて戦略を練って実行していくみたいなやり方も有りなのでは無いでしょうか?
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