TPPの批准はアメリカ国内の製造業にとってマイナスが大きいとの理由でドナルド・トランプ大統領はTPPからの撤退を公約に挙げて大統領の座を射止めた訳ですが、製造業に限っての日本への影響を昔のアメリカのモンロー主義と重ねて考えてみたいと思います。

モンロー主義とは?

アメリカの第五代大統領、ジェームズ・モンロー氏が唱えた孤立主義、他国への干渉はしない代わりに、他国からの自国への干渉も受け付けませんといった、政治的な鎖国という感じでしょうか?

モンロー主義

アメリカ国内の製造業で最大なのは自動車産業ですが、もう資本の状態もそうですし現地生産が進んでいますから例えTPPに加盟したとしても日本からの輸出に変化が出るとは思えませんし、逆にTPPに加盟しないといっても今と何ら代わりはないのです。

モンロー主義になって国内製造業を保護したら

まず輸入品に対して効率の関税を設定してくる事は目に見えていますが、それによって日本が困った状態になる可能性は非常に小さく、むしろ人件費水準が高いアメリカが国内製造業を守って育てるとなれば、特にデフレに苦しんでいる日本にとってはプラスになると思います。

現時点でドナルド・トランプ大統領がモンロー主義を復活させるのかどうか全く分かりませんが、年次改革要望書を毎年突きつけて来るようなジャイアンみたいな事は止めてほしいのですから、ドナルド・トランプ大統領には是非!モンロー主義を復活させて欲しいものだと思います。

国際金融資本の拡張にストップをかけられるか?

日本の場合もそうですが国家や大統領の権威が落ちてきていると言うのは、アイゼンハワー大統領の退任演説より警告されてきたように、巨大な国際金融資本が国家という枠を飛び越えて活動をしているから、国単位で民間企業を拘束しようとしても難しい時代になってきているからです。

そんな状況でトランプ大統領が出てきたというのは、時代の要求と思います。

非保護主義は誰も保護しません

保護主義というのはネガティブなイメージを植え付けられていますが、国家が国民を保護するのは当たり前の事で強い企業が弱肉強食の世界を生き延びるという未来は理想の未来とは180度違うと思うのです。

アメリカ国家はアメリカ国民とアメリカ企業を守り、他国も同じように自国民を守るのが基本では無いでしょうか?

そんなわけで今回、国境を意識して壁を作るという考え方のトランプ大統領には是非、モンロー主義を復活させてほしいと思うのです。

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