一時は撤退の噂まで出ていたドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領の座を手にしたわけですが、選挙運動中の発言から今後について考えてみたいと思います。

さてこのサイトは頑張る製造業応援サイトProduction Compassですので話題の中心は製造業に絞って書いていきたいと思いますが、TPPに大反対という事だけをとっても日本にとってはプラス面が大きいと言えるでしょう。

保護主義

冷戦終結までの覇権主義、その後のグローバル主義の筆頭がアメリカという国であったわけですが、その原因は国家が力を失って多国籍企業が国家を凌ぐほどの力を持って、政治を動かしていた結果であると言えます。

グローバル経済の中で日本は負け組となって20年以上の歳月が流れたと言っても過言ではないでしょう。

一部上場の企業(製造業)の過半数は外国の会社?ですから日本企業だと思っていても資本構成を見たら外国企業という例が非常に多いのですが。

アメリカ国内の雇用を復活させる動きについて

大量の雇用を生み出して波及効果が大きいのは言わずと知れた製造業ですから、強権によってTPP批准は止めて代わりに輸入品に対する関税強化をしてくる可能性が高いと思います。

その位の事をしないと製造工場を国内回帰出来ないと思いますから、工業製品の輸入関税を倍にするとなっても不思議ではないわけです。

では日本にとってマイナスかというと全然そんな事はないと思います。

なぜならば日本のアメリカへの輸出がGDPに占める1%にも満たない金額だからです。

アメリカの子分である我が国も堂々と保護主義に回帰できるチャンス到来

国家が税金を徴収している国民の生活を第一に考えて政策を実行するのは当たり前の話ですが、関税にしても規制緩和にしても全てアメリカが毎年出している年次改革要望書に書いてあるとおりに実行しているだけなのですから、いわばアメリカ国家の後ろに隠れているグローバル企業の言いなりになっていただけだったのが日本です。

で大統領になったドナルド・トランプ氏はグローバル企業に敵対する政策が中心ですから、間違いなく保守派の保護主義になることは容易に予測できますね。

日本が自立するチャンス到来

気がつくと日本工業規格の影が薄くなってしまって、ISOやらアメリカ式の会計基準(世界標準という事ですが)、ルールの部分から随分と日本市場は変えさせられてしまいました。

それはさておき、ドナルド・トランプ氏の興味が国内に向いている間に、日本は自主独立して内需中心の豊かな国に変貌を遂げるチャンスなのでは無いでしょうか?

ヒラリー・クリントンが大統領だったら・・

表向きは別にして財界の集まるパーティーではTPP強力推進を明言していたのですから、トランプ氏よりよほど日本にとってマイナスである事は間違いないのです。

そうでないという方がいらっしゃれば、その方はTPPの恐ろしさをご存知無いのです。

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