見積もりを断る
このコラムは”見積もり貧乏”の続編のようなコラムになりますが、少量多品種スピード対応として一定の知名度を獲得したまでは良いけれど、やたらと見積り依頼ばかり来て、しかも1個の製作依頼で毎日毎日見積作成に追われてしまって、他の業務ができないといった悩みを抱えている加工業者さんもいらっしゃると聞きます。
さて今回の話題は見積り依頼が来ても断るとか取引先を選別するという事について書いてみたいと思います。
私自身も営業をやっていたので経験があるのですが、儲けさせてくれる取引先というのは手間もかからず多額の仕入れをしてくれる事が多くて、逆に儲けさせてくれない取引先というのは注文(この場合は違う意味の文句という事です)が多くて手間がかかってしまったりしていました。
製造業(少量多品種の加工仕事)で例えれば、一個しか発注しないのに金額は安くしろとしか言わないとか、何度も見積もり再提出を求める取引先、つまり儲けが少ない場合によってはマイナスになってしまうような取引先に時間を費やしてしまっていて、本当はより多くの時間をかけなくてはいけない良い取引先にフォローが出来ていないといった、やるべき行動と逆になっている事は無いでしょうか?
その会社は大人しくて文句も言わないから対応は後回しで大丈夫で、逆にあの会社は煩いから先に対応しないとクレームになる。
結構何処の会社でもこんな対応が多かったりするのですが本当にそれで良いのでしょうか?
大人しい企業は余計な手間(コスト)もかからず利益を生み出してくれていて、煩いお客は利益にあまり貢献していないのに、対応に費やしている時間は逆になっていませんか?
優良なお客様を増やしていくという方向がしっかりしていれば、時には見積もりを断ったり対応の優先順位を見直したりの必要が出てくるかもしれませんね?
見積り依頼を断る方法
- すいません今わが社は大量の受注を抱えておりまして、もしお見積をお出ししても対応でき無いかもしれません。
- 手間をかけずに割高の見積もりを出して、それでも発注が来たら対応する事として値引き要求は断るか発注の確約と引き換えに受注する。
- 無視する
基本的にお断りするというのは勇気や決断が必要だと思いますが、製造に関するコストダウンを徹底しても見積もり対応で無駄なコストがかかってしまっているのであれば、場合によっては決断が必要なのでは無いでしょうか?
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