見積もり貧乏
「注文にならない見積もり希望が多くて、もう無駄な見積もりなんて出したくないよ!
特にいつも見積もりだけ出させて、全然注文出さないし断りの連絡もよこさないし、それでいてこっちはお客みたいな態度で接してくるような商社にはもう見積もり依頼が来ても断ろうと思っている」
「あと予算を言わないのも見積もり出しにくいね、予算がはっきりしていれば最初から断るのか頑張って予算に合わせて見積もるのか判断できるけど、予算も一切言わないでとにかく安くしろの一点張りで、安くないと他所に発注するとか言われても、見積もり作るのにも時間とコストがかかるんだから、時間泥棒みたいな事をするのはお客でない事は確かだ!」
多少内容を柔らかくしましたが、実際に金属加工をやっている工場の社長さんから聞いた話ですし、同じような愚痴を他の工場でも昔聞いたことがあります。
今回はそんな愚痴・・じゃなかった見積もりコストの問題について考えてみたいと思います。
見積もり依頼さえ全く来ない状況は別にしまして、特に見積もり算出できるのが社長しかできないとか、誰それ以外は見積もりが作れない状況で発注にならない見積もり作成ばかりしていると、他の仕事に大きな支障が出てしまうとか実際残業代が出ていく場合もあると思います。
この場合、冷静に考えて例えば見積もり依頼は山ほど出してくるけど発注が皆無なところは取引先だと考えないで、時間泥棒だと思って対応したほうが良いのかもしれません。
最低でも見積もり依頼をしてくるときに予算を言わないのなら見積もりをお断りするとか、状況によっては対応を考えなくてはいけないと思います。
もう一つは見積もりを出せる社員が社長だけといった場合ですね。
それは人間ですから色々ありますから急に仕事を休むとか急きょ出張に行くことになった場合の時に、今は見積もり出せる人がいないので出せませんと言うのもビジネスチャンスを逃す事になってしまいますね。
ただこの部分は実は結構難しくて原価管理や工数管理から始まってコストの見える化をすれば、ある程度は複数の社員で見積もり作成が出来るようになるのですが、次のような問題が残ってしまう場合があるのですね。
- 誰でも出せるような見積もり内容は単価や売り上げが低いものが中心で、高単価が取れる難しい加工などはやはり見積もり作成も難しい。
- それでも見積もりを作る社員によって多少のばらつきが出る・・というよりも状況に応じてできるだけ高い単価で受注できるように努力しているのだから、社員によってばらつきが出るのはある程度仕方がない。
といった問題が出てくる工場もあると思います。
ただ、時間を泥棒されるような見積もり依頼ばかりの対応については冷静に考えたほうが良い場合もあると思います。
この件は反響が多いので続編として”見積もりを断る”に続きます。
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