日本企業のイノベーション力
今回のコラムでは日本企業のイノベーション力について書いてみようと思いますが、個人的に感じるのはイノベーション力として非常に大きな力を持っているが、アピール力というか押し付ける力が足りないように感じています。
イノベーションとは?
曖昧な部分が有りますが新しい価値を創造する力(技術革新や新しいアイデアの創造)と広義に使われています。
先ず日本製造業の良さというのはユーザーの小さな声まで細かく拾い上げて、改良や改善を加えていくといった非常に地味で長い期間が必要になる、目立たない努力に真面目に取り組むわけですが、その中では多くのイノベーションが発生しているわけです。
逆に階段を三段飛ばしするような事はしませんから・・と書いてしまうと発想の飛躍が出来ないように感じてしまいますが、本当はちゃんと検証したり検討していない製品を安易に市場に出さないのが実態なのでは無いでしょうか?
具体的に書きますとスマートフォンにしてもWindowsにしても、発表されたばかりの製品というのは、派手な宣伝広告で大々的に売り出している割には、製品としての完成度はまだまだ低くて、バグや動作に問題がかなり残っていて、日本企業なら市場投入に二の足を踏む状態だったように感じます。
まぁ押付力が強いからWindows10のような未完成のOSを強制的にアップグレードさせるような荒業が可能だったと思います。
ついでに書きますと、セグウェイって倒れない二輪車を覚えていますか?
大々的な宣伝の割に日本でも開発元のアメリカでも売上は芳しくなかったのですけど、日本とアメリカで決定的に違ったのは、アメリカではセグウェイの発売に合わせて法律を変えてしまって公道を走れるようにした州が幾つもあったと聞いています。
たぶんこの開発が日本で行われていたとしたら、現在の法律に合わせて製品を開発するわけで、そこで法律を変えてしまえば良いという発想は先ず出てこなかったのでは無いでしょうか?
そんなわけで、イノベーションに関して日本とアメリカだけを比べるとしたら、元々立っている土俵自体が違うのでは無いかと思うのです。
[ad#as]