日本の製造業が強い要因の最大要因として業界全体が非常に裾野が広いピラミッド構造になっていると言われていますが、気が付くとそれが徐々に壊れてきているような気が・・ではなく実際にそうなっていますよね?

生物の世界でも食物連鎖のピラミッド構造が壊れると生態系全体が崩壊してしまうのですが、製造業の世界においてもそれに近いものがあるような気がします。

下請けと元請けと立場の違いや力関係はあるものの、元請けは下請けを守ってきましたし下請けは元請けの要求に応えてきた中で、非常に層の厚い製造体制が完成して今に至ったというのは間違いないと思います。

がコストとい言いますか人件費の安い海外に部品の供給を求めるようになって、下請け工場も独自の営業展開を余儀なくされてしまって、ピラミッド構造の崩壊が始まってしまったのでありますが、長い目で見たらどうでしょうか?

元請企業が外注先を探す場合に、もちろん品質ですとかスピードですとか時には浪花節的な要素が入ってくる場合もあると思いますが、やっぱり価格が最優先になってしまう場合が多いでしょうから、下請けのポジションに位置する製造業者は長い目で見た研究開発ですとか技術の蓄積や人材育成よりも、コストカット最優先になりがちではないでしょうか?

目先のコストを再優先にすると言うことは研究開発ですとか人材の育成のような、短期的にコストを膨らませるような事は真っ先に切り捨てて、とにかくコストを切り詰めて仕事を取って利益を確保するという考え方になってしまいますよね?

更に必要以上の企業淘汰がされてしまいますと、せっかくの日本に存在する製造業のピラミッド構造が崩れてしまって、製造業そのものの層が薄くなってしまうのではないでしょうか?

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