最近は業種業界を問わず全体に人で不足気味ではありますが、人手不足が慢性化している業界というのは他業界を目指す人材が多くて、こっちに流れてくる人材が少ないという実態になっているという事です。

今回のコラムでは製造業の人手不足の傾向と対策について考えてみたいと思います。

特に製造業は数年前の派遣切りとか雇い止めの問題から始まりまして、工場閉鎖ですとか大手製造業シャープが買収されて海外参加になってしまったりと、ここ数年にわたって製造業に対するネガティブな報道ばかりが多かったですからね。

かつての東映ドル箱映画だった”男はつらいよ”の寅次郎の実家の隣にある町工場のイメージも結構強くて、安月給なイメージが製造業にはどうして(年代によって)付いて回ってしまったりしているのですよね。

大企業でも将来安定していると限らないとなった今

ゆりかごから墓場までというのは確か昔の日立製作所が社員の生活を最初から最後まで面倒を見るという事を例えて、そう呼ばれたのですが今では景気の影響を受けやすい製造業だから景気が悪くなったら、安定した身分でいられない可能性が高いというレッテルを少し貼られてしまった気がします。

元気な製造業を見習うとしたら

今元気な製造業が日本企業では少なくて、しかも出身が製造業でないIT関連企業が製造業に乗り出してきて非常に元気なのが目に付きますよね。

アップルとかアマゾンとかGoogleとか本業は製造業でなかった企業が消費者がほしがる製品を企画して製造して元気よく売り上げを伸ばしているわけです。

それらの企業はエクセレントカンパニーとして本国で就職希望者が非常に多いという人手不足とは無縁の状況になっているわけです。

専門家さんはよくIT業界で成功していて顧客を持っていてマーケティング戦略が良いなどといった意決も有るようですが、私は人材確保の視点から考えてみたいと思います。

IT出身企業が製造業に進出して成功している理由

簡単に説明すると高待遇で良い人材を集めて斬新なアイデアが出てきて売り上げが伸びて、社員に対する高待遇が維持できているというサイクルが出来ている事が大きいと思います。

かつての高度成長時代の日本は優秀な学卒がこぞって国内大手製造メーカーへの就職を目指して、その人材が家電王国としての日本を作ったわけですよね。

自動化を推進して人件費率を下げて高待遇を実現させる

製造原価に占める人件費の割合が高止まりしているようでは、人件費の安いアジア各国に太刀打ち出来ないのは目に見えているのですから、省力化・自動化を進めつつ労働者に対する高待遇を目指す必要があるのではないでしょうか?

そこでまかり間違って一緒に一人当たりの人件費の削減なんてやってしまったっら日本製造業の復活は二度と来ないと思うのです。

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